作業資格!有機溶剤作業主任者技能講習

ペンキ作業イラスト

スポンサードリンク


有機溶剤作業主任者技能講習とは

「有機溶剤作業主任」は、労働安全衛生法で定められた国家資格です。

現在、クリーニング、接着、塗装など多くの作業場で頻繁に使われている「有機溶剤」。
この溶剤の中には揮発性の高いもの、引火性の強いものもあるなど、その作業は大変危険なものとなっており、十分な注意なしでは命を失いかねません。

とくに密室で有機溶剤を扱う作業者は、溶剤の吸引のし過ぎにより重い疾病を抱えてしまうこともあります。

塗装作業

このような危険と隣り合わせな有機溶剤を使用する作業の安全確保のため、
労働安全衛生法では有機溶剤の使用現場では指揮・監督する者を選任する必要があると定めています。

そしてその被選任者となるのに必要となる資格が「有機溶剤作業主任」です。
この資格は「有機溶剤作業主任者技能講習」を受けることで取得ができ、現在とても需要の高い資格です。

そのため全国で頻繁に講習会も行われ、その参加者も多くなっています。

有機溶剤作業主任の業務としては、有機溶剤を使う現場において労働者に対する安全指導を行う、
また密室での作業の場合には健康被害を事前に防ぐため、適切な換気を行うことや、その換気装置の設備点検などを行い、
作業従事者の安全を図ることなど、となっています。

スポンサーリンク

有機溶剤作業主任者技能講習は誰でも取得可能なのか

国家資格となっている有機溶剤作業主任者の取得には、全国の「労働基準協会」「安全衛生管理協会」等が開催している
「有機溶剤作業主任者技能講習」に参加し、その後の修了試験で合格することが必要です。

特別な受験資格なく「満18歳以上の者」であれば誰でも受験可能です。ただし、
工業高校の生徒などは18歳未満でも試験を受けることが可能になっています。

ペンキ置き場

非常に人気となっている講習のため、各都道府県では月1回以上の割合で講習は開催されています。

注意したいのが、この講習は都道府県の各協会が独自に開催しているため講習日程や願書請求の仕方に統一性がない点です。
そのため受験希望の場合には「ホームページを見る、問い合わせる」など事前に十分な確認をしておきましょう。

人気のため直前での申し込みは締め切られている場合が多いため、できれば2、3か月前に申し込んでおくと良いでしょう。

技能講習では、「有機溶剤による健康被害、その予防措置に関する知識」「作業環境の改善に関する知識」「保護具に関する知識」「関連法令」などを2日間にわたり、合計13時間学ぶこととなります。2日目の最後に試験が行われ、これに合格することで資格の取得となります。

有機溶剤作業主任者技能講習の資格を生かせる仕事は!

有機溶剤は想像以上に広い範囲で使われています。

そのため有機溶剤作業主任者が必要となる場も非常に幅広くなっており、シンナー、ラッカーなどの取り扱いがある「塗料販売業者」、
クリーニング溶剤を使用する「クリーニング業」、燃料タンクやピットなどで作業する「清掃業」、
インキや有機溶剤を使用する「工場」など多くの活躍の場があります。

有機溶剤を使用する現場では、有機溶剤作業主任者は必ず配置しなくてはならないため、
資格保有者は様々な面で優遇されることが多くなります。手当などがつく会社も多いでしょう。

ペンキ作業イラスト

ただし作業主任者技能講習は2日間と短く、また修了試験の合格率も9割以上と難易度は高くないため、
これだけで大幅な給料UPを期待するのは難しいです。

有機溶剤作業主任と似た資格に「危険物取扱者」がありますが、この2つは非常に相性が良く、
仕事の幅を広げるため両方取得する人も多くなっています。

危険物取扱者は、有機溶剤を含む危険物一般を取り扱う、取扱いに立ち会う、保管する等に必要となる資格です。
有機溶剤主任にくらべて扱える対象物が広い反面、安全指導などはできません。

そのため両方持つことで活躍の場を大きく広げることができます。

スポンサードリンク